モデラーとして、満足

私は言語/翻訳の研究者というよりも言語/翻訳の「モデラー(モデルづくり屋)」さんだから、今回のように日本語文に関する新たな書き換えモデル(入れ子外し、読点付加、文分割、表現変更の4手法)が完成すると、とても嬉しい。モデルづくりの3条件は「独創性(オリジナルであること)」「有効性(効果的であること)」「汎用性(いつでも誰にでも使えること)」であるが、今回のモデルは、この3条件をほぼ満たしてくれている。かなりマンゾク。

「私は山田さんと散歩の途中に田中さんが見たという謎の光について話した。」の書き換え問題の解答例

「私は山田さんと散歩の途中に田中さんが見たという謎の光について話した。」の書き換え問題の解答例です。 <解釈1> 田中さんが見たという謎の光について、私は山田さんと散歩の途中に話した。 私は、田中さんが見たという謎の光について、山田さんと散歩の途中に話した。 私は山田さんと散歩をしていた。その途中に、田中さんが見たという謎の光について話した。 <解釈2> 山田さんと散歩の途中に田中さんが見たという謎の光について、私は話した。 私は、山田さんと散歩の途中に田中さんが見たという謎の光について、話した。 田中さんは、山田さんと散歩の途中に謎の光を見たという。私はそのことについて話した。 <解釈3> 散歩の途中に田中さんが見たという謎の光について、私は山田さんと話した。 私は、散歩の途中に田中さんが見たという謎の光について、山田さんと話した。 田中さんは、散歩の途中に謎の光を見たという。私は山田さんとそのことについて話した。 詳しい説明を知りたい方はどうぞご連絡を。解説テキストをお送りします。

作文は作曲とおなじ行為

作文は作曲と同じ行為です。英語ではどちらもCompositionです。音楽で作曲をする場合には西欧音楽理論である楽典を学び、さまざまな作曲技法を学びます。クラシック音楽はもちろんのこと、ポピュラー音楽でも同じことです。作曲者は、そうした知識と技法を身につけたうえで、その土台のうえに自分の感性や才能を展開します。いくら感性や才能に優れていても、作曲のための理論と技法を知らなければ、まともな作曲はできません。 作文においても、同じです。作文のための理論と技法を知らなければ、いくら感性や才能に優れていても、よい文章づくりはできません。考えてみれば当たり前ですが、その当たり前のことが当たり前として通用しないのが実情です。 この状況を変えなければなりません。その第一歩となるのが、悪文の排除です。それも、たんなる感覚的な悪文排除ではなく、理論と技法に基づいた合理的な悪文排除でなければなりません。悪文の原因を理論的に明らかにし、適切な技法を用いて、それを解消していくのです。 理論と技法に基づく悪文矯正の実践トレーニングを積むことで、わかりやすい日本語文章を生み出す能力は着実に伸びていきます

「血まみれ文」をわかりやすくする

渡辺刑事は血まみれになって逃げ出した賊を追いかけた。 【解説】 あいまいな日本語文として非常に有名なものです 。私はこれを「血まみれ文」と呼んでいます。このほかに有名な日本語文例としては「僕はウナギだ。」(ウナギ文)「こんにゃくは太らない。」(こんにゃく文)「これは東大によく受かる予備校だ。」(東大文)などがあります。 「血まみれ文」のテーマは「入れ子」です。[ ]をつかって分析すると次の2つが考えられます。 A. [渡辺刑事は[血まみれになって逃げ出した賊]を追いかけた] B. [渡辺刑事は血まみれになって[逃げ出した賊]を追いかけた] このA, Bの入れ子を外すと、それぞれ次のようになります。 A’. [血まみれになって逃げ出した賊]を[渡辺刑事は追いかけた] B’. [逃げ出した賊]を[渡辺刑事は血まみれになって追いかけた] 文のトピックを文頭に示したい場合もあります。その場合には、A’、B’の「渡辺刑事は」を前に出して、そのあとに読点を打つ処理をします。 A’’. 渡辺刑事は、[血まみれになって逃げ出した賊]を[追いかけた] B’’. 渡辺刑事は、[逃げ出した賊]を[血まみれになって追いかけた] 「~は」のあとの読点は、文のわかりやすさを大きく向上させます。したがって、文体的要請が非常に強い場合を除けば、積極的に利用することをお勧めします。 問題:つぎの日本語文をわかりやすく書き換えてください。 私は山田さんと散歩の途中に田中さんが見たという謎の光について話した。

I have a question.をどう訳す

例えば、(a) I have a question.を日本語にするとすれば、①「質問があります。」が普通なのであり、②「私はひとつの質問を持ちます。」は、日本語としてはとてもおかしなものですね。 英語教師は、①の日本語が(a)の訳文としてなぜよいのか、一方で②が(a)の訳文としてなぜよくないのかの理由を明確に説明できなければなりません。 それが英語教師としての本来の役割なのであり、それができないようであれば、英語教師として失格です。 ところが、そうした指導は実際にはほとんどなされていません。そして I have a question.を訳すという問題では「私はひとつの質問を持ちます。」と書いても〇がついてしまいます。その結果、子供たちの言語感覚が狂っていくのです。こんな英語教育は百害あって一利なしです。

英語を教えるほうが英語の本質を知らない

私が中学生のときに一番好きだった教科は(体育を除けば)数学、一番嫌いだった教科は英語でした。理由は、数学は頑張って理解さえすれば理屈に合ってすっきりするから。英語はいくら頑張って理解しても理屈に合わずにもやもやしたままだから。だから、英語を勉強するってつまらないなあ、などと思っていました。 でも、これは本当のところは違うんですね。英語でも、しっかりした説明をきちんと受ければ、もやもやせずにすっきりとできるんです。生徒がすっきりできないのは、文科省を筆頭として、英語を教えるほうが英語及び英語を教えるということの本質をわかっていないからです。

悩める英語教師の皆さん、ぜひ成瀬塾へ

ちなみに今日のECCの英語の先生が成瀬塾にやってきた理由は、いま教えている生徒さんたち(中学生からビジネスマンまでらしい)が発する英語に関する多様かつ本質的な質問に対して、彼女が時として明解に答えられないことがあり、その悩みや苦しみをなんとか解消したいからだとのこと。 もしも彼女と同じ悩みや苦しみを持っている英語教師の方がいらっしゃれば、ぜひぜひ成瀬塾へご連絡ください。私がそうしたストレス解消のお手伝いをいたします。最初の1回(診断テスト+カウンセリング)は無料なのでどうかお気楽に。(なんだかマッサージ店の宣伝みたいですが)

doは助動詞です。

今日の成瀬塾での授業のひとこま。「ここで、この助動詞のdoについて考えてみると…」「先生、ちょっと待ってください。その助動詞のdoって、何ですか」。 ちなみに今日の受講生さんはECCの英語の先生。doには本動詞と助動詞の両方があるという文法知識がそれほどまで行き渡っていないということに逆に当方のほうがびっくり。 彼女によるとそんなことはECCの指導マニュアルには載っていない。ちなみに過去形という言語形式と過去という時間認識との区別もついておらず「過去形は過去を表す」と教えよと指導マニュアルにはあるとのこと。う~ん、日本の英語教育は問題山積だなあ。

述語動詞を読みとろう

次のセンテンスは実際の英文テキストにあるものですが、一度前から読んだだけで意味を理解できますか?もしできるのならば、あなたの英語力はたいしたものです。 Business travel spend outlook scores indicate slow but steady growth. このセンテンスはBusiness travel spend outlook scoresまでが主語(Subject)、indicateが述語動詞(Predicative Verb)、そしてslow but steady growthが目的語(Object)です。ところが述語動詞のindicateにくるまでにspend、outlook、scoresと述語動詞に間違われそうな語が並んでいるため、つい読み違えをしてしまうわけです。 英語センテンスを読むときのコツは、どれが述語動詞なのかをまず見極めることです。述語動詞が見極められれば、主語やその他の構文要素は簡単に見えてくるものです。 なお、上のセンテンスの意味は「ビジネストラベル支出の見通しに関するスコアが示すところによると、同支出はペースは遅いものの着実に成長をしている」ぐらいです。

Give me ( a ) water.の( a )にはどんな表現が入るのか」について解説の第3弾

Give me ( a ) water.の( a )にはどんな表現が入るのか」について解説の第3弾です。すみません、もう少しだけ、お付き合いのほどを。 英語世界での「もの」(名詞)の認識表現について、第1弾では義務的な認識表現(特定/不特定・可算/不可算・単数/複数の3層)を、第2弾では数量・程度の認識表現(many, much, a few, a little, some, all, more)を、見てきました。この第3弾では、「もの」(名詞)が持つ「かたち」に関する英語の認識表現について見ていきます。 「もの」はいろいろな「かたち」で認識表現できます。「水」にはかたちがないように思われますが、たとえばコップに入っていればコップのかたちとして水を認識表現できます。そのとき英語ではa cup of waterといいます。コップではなく瓶に入っていればa bottle of waterであり、バケツに入っていればa bucket of water、タンクに入っていればa tank of waterです。 2のGive me ( b ) ice.で考えると、氷が1粒あると認識するならばa piece of iceと表現できます。「ひとかけら」という認識が強ければa chunk of iceのほうがぴったりです。その氷を大きめの塊と認識するのであればa lump of iceなどがよいでしょう。湖や海に張った氷の一部のように板状になっているときにはa plate of iceが適切です。海に浮かぶ大きな氷塊として氷を認識するならばa large mass of iceと表現できます。

「Give me ( a ) water.の( a )にはどんな表現が入るのか」についての解説の第2弾です。

英語の世界では「もの」(名詞)の多さや少なさを認識表現する際にも「数」と「量」を基本的に区別します。可算/不可算の延長だと考えてください。そのため英語で「水をたくさんくれ」といいたいときには(waterを不可算とすれば)「数」としてではなく「量」として認識表現しなければなりません。英語人以外にとってはじつに鬱陶しくて面倒くさい話です。 Give me ( a ) water.の場合には、たとえば量的な「たくさん」の言語表現の1つであるmuchを使ってGive me much water.と表現できます。ただしほかにも「たくさん」を示す英語表現がたくさんあることにはご注意を。 このときに数的な「たくさん」の言語表現であるmanyを使ってGive me many water.とすると英語ルールとしては正しくありません。(でも通じますよ。だからあまりナーバスにならないように。) 同様に「水をちょっとくれ」としたいのならば「ちょっと」の量的表現の1つであるa littleを用いてGive me a little water.と表現できます。ここでも数的な「ちょっと」の表現であるa fewを使ってGive me a few water.とすると英語ルールとしては間違いです。 英語の名詞は「数」と「量」とを基本的に区別するといいましたが、じつは英語の数量表現の中には「数」と「量」を区別しないものもあります。そこが英語人以外にとってさらに鬱陶しくて面倒くさいところです。私自身は、英語名詞の可算/不可算という認識はそもそも無理筋かつ無意味であり、それが英語の言語体系としての混乱と劣化を招いてい

サイマルアカデミーでインターネット講座をやっています。

サイマル・アカデミーのサイトに私のインターネット講座の受講生コメントがアップされた。以下、コメントの一部。 「単に翻訳の技術を教えるのではなく、より洗練された訳文を生むための原則「心から心への翻訳」すなわち「英語の心から日本語の心へと移し替える翻訳」に則った指導がなされています。」 いや、うれしいなあ。中谷さん、本当にありがとう。もしお会いできる機会があれば、コーヒーおごるね。ブログはこちら http://www.simulacademy.jp/?cid=14

簡便な英語上達法をお教えします。

サイマルや成瀬塾の授業で、生徒さんに英語上達法として強く薦めているのが、英語センテンスを書き写すこと。ただし、センテンスを見ながら書き写すのではなく、一度まるごと覚えて、それから原文を見ないで書き写すというところがミソ。センテンスを丸ごと覚えるって、じつはすご~くたいへんなんです。たとえば、以下のセンテンスをまるごと覚えてから書き写せるようなら、あなたの英語力はすでに超一流です。 Because of the complexity of the kanji character, each of which has a meaning, and the use of a brush which allows the strokes to be made softly or firmly, thick or fine, calligraphy as an art is highly developed in China, Korea, and Japan.

問題です。カッコの中に適切な表現を入れてみてください。 1. Give me (. a ) water.

英語の世界の名詞認識のあり方は、日本語の世界の名詞認識のあり方とは本質的に違っています。日本語の名詞認識は単純です。「水」は「水」であってそれだけのことです。ところが、英語の世界はそうではありません。 英語の名詞認識は、①特定/不特定、②可算/不可算、③単数/複数という3層の認識フィルターを必ず通さなければなりません。「必ず」です(義務的認識)。そのため、英語の名詞は少なくとも5つの表現形式を持ちます。必ず、です。 たとえば「水」の5つの表現形式は、water, a water, waters, the water, the watersです。この問題に合わせるとGive me water./Give me a water/Give me waters./Give me the water./Give me the waters.のどれもが表現が可能です。ここの問題ではwaterと単数表現になっていますから、このうちのGive me (無) water./Give me (a) water/ Give me (the) water.の3つが当てはまります。 ただし、どれもが、かなり特殊な認識です。 なにもついていないwaterという英語名詞認識を日本語で表現するならば、「水というもの」です。ですからGive me water.を日本語にするならば「水というものをくれ。」にあたります。砂漠で一人ぼっちで死にかけているときなどにはぴったりの表現でしょうが、レストランで水を頼むときにはふさわしくないでしょう。 aのついたa waterという英語名詞認識を日本語で表現するなら「1つの水

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