「名詞」が「主語」になるのではありません。

先の投稿で、英語の単語には「動詞」「名詞」「形容詞」「副詞」「前置詞」といった種類が別々にあるのではなく、ひとつの単語に動詞用法、名詞用法、前置詞詞用法といった、いくつもの「用法」があるのだという話をしました。

では、そうした語の「用法」は、どのようにして決まるのでしょうか。それは、英単語がセンテンスのなかで果たす「役割」(文法的機能)によって決まるのです。

waterという語を例にとりましょう。waterには名詞(用法)と動詞(用法)と形容詞(用法)があります。では具体的にどのような場合に名詞(用法)/動詞(用法)/形容詞(用法)が決まるのでしょうか。例文で見てみます。

たとえば、Water is important.(水は大事だ)のなかでのwaterは、名詞(用法)です。なぜなら、このwaterは、SVC構文のセンテンスでSubjectの役割を果たしているからです。

つぎに、I water a lawn.(芝生に水をやる)のなかでのwalkは、述語動詞(用法)です。なぜならば、このwaterは、SVO構文のセンテンスで(Predicative) Verbの役割を果たしているからです。

そして、I like water sports.(水上スポーツが好きだ)のなかでのwaterは、形容詞的修飾語(用法)です。なぜならば、このwaterは、sportsという名詞用法(Objectとして機能する語はすべて名詞用法)の前に置かれてsportsの意味を補強している(これが形容詞的修飾語の機能)からです。

重要なことは、「名詞」が「主語」になるのではない、ということです。そうではなく、ある語が「主語」として機能していれば、それが「名詞(用法)」である、ということです。同様のことが、すべての「品詞」においていえます。

しかしそれにしても、ややこしいですねえ。というのも、じつは学校英文法は「機能論」と「形態論」と「意味論」という原理原則が完全に異なる3つの分析アプローチを無原則にごちゃまぜにしたものなのです。知的にみれば、それはもう混乱に混乱を重ねておりまして、その混乱を解きほぐそうとすると、こんなふうなことになるわけです。学校英文法など使わずに、最初からきっちりと混乱なく文法学習をしていけば、こんなことにはならないんですが。

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