為末大の日本人論がおもしろい。

2017.7.25の日経新聞朝刊スポーツ面に、元陸上選手の為末大が「自らに問う日本的な強さ」というタイトルでエッセイを書いている。その内容が、単なる請け売りではない、独自で深い日本人論になっている。以下、その一部を抜粋する。

「私はコーチをつけずに競技人生を送った。なぜそれが可能だったかというと、自分で自分を育てることができたからだと思う。よく日本人はマニュアルを作ることや形式化することが得意でないと言われる。だが逆からいえば、そんなことをしなくても勝手にそれぞれが想像して動けるからではないか。

自分で自分を育てる能力とは、自己を客観視し、問題を見つけて改善し、さらにそれを継続すること、となる。(略)

人に聞かずに自分に問いかけて問題を探す。常に問題を発見しそれを改善しようとする。目標達成後もさらに向上しようと努力を続ける。これらが日本人の特性ではないかと考えている。

悪い方に転べば、質問や発言はなく問題を指摘するばかりで、成果ではなく努力で評価しがちになるが、良い方に転べば、自発的に人を成長させる強いエンジンとなる。」

自分で自分を育てることができることが日本人の特性だという論を、少なくとも私ははじめて聞いた。が、自分の経験から照らし合わせてみて、この日本人論は非常にしっくりとくる。また、その日本人的な特性が諸刃の剣であるという指摘も、そのとおりだと思う。この為末という人物、どうやらただものではなさそうだ。

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