私も予備校教師も同じ「英語の先生」?

先日成瀬塾の体験レッスンを受けにきた人がいた。だが彼女との会話がどうもかみ合わなかった。彼女はしきりに英作文の優良テキストとしてある予備校講師が書いたものを話題に出し、それと私の話とを比較しようとする。私の方はそのたびに私の話とその予備校教師のテキストとは比較対象となるものではないとコメントするのだが、彼女としてはどうもそこのところがよくわからないようだった。

間違わないでもらいたいが私は予備校の英語の先生たちのことをとてもリスペクトしている。自分には真似のできない教育技術を有しているプロフェッショナルだと思っている。だが彼らが専門家として持っている技能と私が専門家として持っている技能とはまったく異なるものである。

予備校の英語の先生たちの目標は(当たり前だが)受験生を希望する大学に受からせることにある。一方、私が目指しているのは、日本語人が日本語人として英語の世界と日本語の世界を自由に往来できるようになるための理論モデル・実践技法・訓練プログラムを開発・実践することである。それぞれの目標が本質的に異なるのだから当然ながらそれぞれのテキストはまったく異なるアプローチのものとなり、それらは比較できない。

ところが彼女のなかでは私も予備校の教師も同じ「英語の先生」なのである。従って彼女としては私のコメントと予備校の先生が書いていることの比較は可能である。更にいえばそのどちらかが正解でありどちらかが間違い、ということになるようだ。そして彼女はその「正解」について確認したがっているように私には見えた。

おそらく彼女が私の生徒になることはないだろうが、それはそれでよいとして、この後にも彼女のような体験レッスン希望者が現れたとき(まず間違いなく現れるだろう)、どのように対処すべきかが現時点ではまだ見当がつかない。何をどのように説明すればよいのだろうか。

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