「一つだけわかっていることは、母語の教育を疎かにして、限られた教育資源を英語に集中するようになってから英語力が低下したということです」(内田樹)

内田樹のブログのご紹介。(http://blogos.com/article/274989/

次のような言葉が載っています。

「こういう流れを「国際化」とか「グローバル化」といって肯定的に語る人がたくさんいます。でも、それはそんなに喜ばしいことなんでしょうか。とりあえず日本において統計的に一つだけわかっていることは、母語の教育を疎かにして、限られた教育資源を英語に集中するようになってから英語力が低下したということです。

この現実に慌てた政府は日本人が英語ができないのは学習開始年齢が遅いからだという根拠のない解釈に飛びついて、英語教育の開始年齢をさらに引き下げて、小学校3年生からの英語教育開始を決めました。結果はまだ出ていませんが、英語力を含めてすべての学力が低下することになるだろうと僕は予測しています。」

「彼らは言語というものを自転車や計算機のような「道具」だと思っている。こちらに道具を操作する主体がいて、あちらに道具がある。性能のよい道具を手に入れ、操作技術に習熟すれば仕事が捗る。そう思っている。でも、それは違います。言葉は道具じゃない。僕たちが言葉を使うというより、僕たち自身が言葉で作られているのです。僕たちが言葉を支配しているのではなく、むしろ僕たちが言葉によって支配されているのです。言葉は僕たちの血であり、肉であり、骨であり、皮膚である。それがどのような質のものか、どのようなかたちのものか、どのような特性を持ったものかによって、僕たち自身のものの考え方も、感じ方も、生き方もすべてが影響を受ける。

英語を巧妙に操れるようになるということは、「英語を母語とする種族のものの考え方、感じ方」をわが身に刻み込み、刷り込んでゆくということです。そのことの重大さに人々はあまりに無自覚だと思います。」

最後にもう1点だけ引用する。

「母語が痩せ細るというのは、その言語集団の知的創造にとっては致命的なことなのです。」

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