「春になれば すがこもとけて どじょっこだの ふなっこだの 夜が明けたと 思うべな」

「どじょっこ、ふなっこ」(作詞 豊口清志 作曲 岡本敏明)の出だしです。秋田の民謡をもとにしてつくられた童謡です。「すがこ」は秋田弁で「氷」のこと。ただし本来の発音は「しがこ」。東北弁は「し」と「す」の区別がそれほど明確ではないために、こうなったとのことです。

さて英語です。今回は「すがこ」(氷)の部分に英語のiceではなくアイルランド語のoighirという語を使ってみました。oighir の発音ですが、インターネットで聴くかぎり「アイズ」に近く聞こえました。英語とはまったく違う印象です。

When spring has come and oighir begins to melt,

fish and loaches in streams suppose the dawn has arrived.

「英語の方言はあるのですか」ときかれることがあります。ありますが、日本語の方言ほどのバラエティはありません。日本語の場合、津軽弁と鹿児島弁ではまるで違う言語のようです。その違いはイタリア語とスペイン語の違いにも匹敵すると思えるほど。英語の方言では、それほどの差はありません。

ところで私たちがイギリスと呼んでいる国では、じつは英語以外の言葉も話されています。アイルランド語であり、ウェールズ語です。ここではそのひとつであるアイルランド語を秋田弁の翻訳に利用してみたわけです。oighirというアイルランド語を多くのイギリス人は知らないでしょう。その意味でも「すがこ」の訳語にふさわしいのではないかと思います。

fish and loaches in streamsは「小川のドジョウや小魚」。鮒にはcrucian carpという英語がありますが、日本の鮒のように一般的ではありません。fishは不可算名詞なので複数形になりません。

「夜が明けた」はthe dawn has arrived(夜明けが来た)でよいでしょう。

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